小児・乳児湿疹、あせも
小児・乳児湿疹、あせもとは
- 子供がかゆいと言ったらまずこの病気を考えます。
- 子供は大人に比べて皮脂がまだ少なく、乾燥しやすい特徴があります。
- この乾燥および皮膚が薄く未熟であることが色々な刺激に対し敏感な状態をつくります。
- 汗、皮脂、汚れ、衣類のこすれ、よだれなどの刺激により皮膚が赤く、かゆくなります。
- かゆみがあると、かきむしるので湿疹が悪化します。
- 症状が軽いとかゆみだけ、かさつきだけの場合もありますが、これも小児湿疹で治療が必要です。
- あせもは汗の多いときに生じる小児湿疹の軽いものと考えて下さい。
- 繰り返す場合やひどい場合はアトピー性皮膚炎の診断になります。
小児・乳児湿疹、あせもの治療
まずステロイド外用剤でかゆみや赤みをおさえる必要があります。
改善すれば、保湿剤などでうるおいを補給します。
なりやすい時期(夏、冬、季節の変わり目など)の前に保湿剤を使用し予防することも大切です。
かゆみが強い時はかゆみ止めの飲み薬を使うことがあります。
小児・乳児湿疹、あせもの日常のケアは
汗やよごれはなるべく早くシャワーで落とすようにして下さい。
爪は短く切りましょう。
衣類はごわごわとしたものを避けるようにして下さい。
冬は暖房のしすぎによる乾燥に気をつけ、加湿するようにして下さい。
部屋をこまめに掃除するように心がけて下さい。
睡眠不足や偏食にならないように注意しましょう。
小児・乳児湿疹、あせも Q&A
Q:食べ物で湿疹が悪くなることがありますか?
A:通常はありませんが、特定の物を食べた後に必ず湿疹が悪化する場合は採血で食物アレルギーの有無を確認します。刺激物や辛い食べ物は体が温かくなりかゆみが増すので、湿疹がひどいときは避けるようにして下さい。
Q:手がひどくなることが多いのですが?
A:手洗いのやりすぎ、自分で手のかわをむしっている、汗の影響などが考えられます。出ている部位や症状の違いで原因が分かる場合もあります。詳細は診察時にお尋ね下さい。
Q:頭や顔がひどくなります。原因が何かありますか?
A:シャンプーの洗い残しや汗の影響などで悪くなります。シャンプーはごく少量のみ使うようにして下さい。
Q:風呂に入ってもいいですか?
A:入ってもいいですが、長く入ると体が温まりかゆみが出て皮脂膜も取れやすくなるので、短めにして下さい。ボディーソープは界面活性剤が入っていて洗浄力が強すぎるので、石けんを手で泡立てて洗うようにして下さい。ナイロンタオルの使用は皮膚が傷つくので厳禁です。