脂漏性皮膚炎、ふけ症
脂漏性皮膚炎、ふけ症はこんな病気です
皮膚の垢(あか)は目に見えない大きさで少しずつ脱落しますが、炎症などにより垢(あか)が多くなるとフケとして目にみえるようになります。フケは皮膚に潤いをもたらす皮脂が多くなったり、質が悪くなったりすると出てきます。このようなふけ症や頭の湿疹は脂漏性皮膚炎という病名でよばれています。ひどくなると、頭皮が赤くなり、かゆみを伴うようになります。頭以外に鼻の横や胸にも似たような湿疹ができることがあります。
脂漏性皮膚炎、ふけ症の治療法
炎症の強いとき
ステロイドローションを用います。
炎症が軽度のとき
ニゾラールローションを用います。この薬はカビを減らすぬり薬です。脂漏性皮膚炎やふけ症にはマラセチアというカビが増えているので、この薬が効く場合があります。
脂漏性皮膚炎、ふけ症の日常のケア
- 不規則な生活、偏った食事、喫煙は脱毛を悪化させます。
- 洗髪は刺激を与えないように優しく洗い、洗いすぎないようにして下さい。ブラッシングは頭皮を傷つけるのでやめて下さい。
- シャンプーは少なめに使い、十分すすいで下さい。リンスやトリートメントは毛先のみに使用するようにして下さい。
- 洗髪後は髪の毛をよく乾かすようにして下さい。
脂漏性皮膚炎、ふけ症のQ&A
Q:薬をぬると改善しますが、やめるとフケが増えてしまいます。
A:症状がある時は根気よく続ける必要があります。当院では続けやすい薬の入ったシャンプーを使ってもらう場合があります。
Q:ストレスは関係していますか?
A:ストレスがかかったときや体調の悪いときには悪化します。ストレスを貯めないようにする、十分な睡眠をとることに気をつけて下さい。
Q:薬をぬると”にきび”みたいな痛みのあるブツブツがでてくるのですが。
A:ステロイドローションで”にきび”ができることがあります。別の薬に変更が必要なので、診察時にお尋ね下さい。
Q:薬を使ってもかゆみが取れません。どうしたらよいですか?
A:炎症をしっかりと抑える必要があります。通常はステロイドローションを使って治しますが、難治の場合はプロトピック軟膏や紫外線治療を行う場合があります(いずれも保険適応外のやり方です)。