AGA(男性型脱毛症)
AGAははこんな病気です
- AGAはandrogenic alopeciaの略で男性型脱毛症の意味です。成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のことです。
- 遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因です。
- 思春期以降に始まり、徐々に進行します。
- 毛が細く短くなるのが特徴で、額の生え際が後退し、頭頂部が薄くなってきます。
AGAの治療法
プロペシア(自由診療になります)
男性ホルモンから作られるDHTという物質が増えると毛が抜けるのがわかっています。プロペシアはこのDHTの産生を抑える薬で、1日1回服用します。すぐに効果は現れませんが、半年程の内服で抜け毛が減っていきます。1年後には服用した58%の方の毛が増え、残りの40%の人は脱毛の進行が止まるという結果が出ています(メーカーの社内資料より)。
何もせずに放っておくと徐々に毛は少なくなるので、気になる場合は早めにプロペシアを服用されるのがよいと思います。なおこの薬は女性には効果がなく、未成年は服用できません。
プロペシアに関する詳細は、メーカーホームページ(http://aga-news.jp/index.html)をご覧下さい。
リアップ
プロペシアと5%リアップを比較した試験ではプロペシアの方がより効果があったという結果があります(Dermatology. 2004;209(2):117-25.)。
ただし、プロペシアと併用することによりAGAへの効果が上がるので、プロペシアだけでは効果が少ない場合は併用をお勧めします(J
Dermatology 29; 489, 2002)。
その他の市販育毛剤
日本皮膚科学会のガイドラインでもプロペシアとリアップ以外の治療法は推奨度が低くなっています。
日常のケア
- 不規則な生活、偏った食事、喫煙は脱毛を悪化させます。
- 洗髪は刺激を与えないように優しく洗って下さい。特別なシャンプーは必要ありません。
Q&A
Q:プロペシアを中止するとどうなりますか?
A:すぐにではありませんが、しばらくするとまた毛が抜けるようになります。プロペシアは気にならなくなるまで、ある程度継続する必要があります。
Q:プロペシアは女性でも使えますか?
A:残念ながら使えません。妊娠可能年齢の女性の服用で、子供の外性器に奇形が生じるからです。また更年期以降の女性への使用は効果がみられないことがわかっています。